激動の時代!30代、40代の“あなた”にも迫り来る「3つの老後不安」

老後に向けた分岐点イメージ画像

益財団法人生命保険文化センターがおこなった意識調査によると、自分の老後生活に「不安あり」と答えた日本人は86.0%と約9割。主な不安要素の1位は「年金制度」で79%。2位は「老後の資金」で78%という結果になり、不安解消のためにしていることは、1位「老後資金の貯蓄」で50%、2位「生活費の見直し」で25%、3位「年金額の確認」で22%の順でした。

ここでは“あなた”の親族も友人も皆、感じている「老後不安」の具体的解説と、その不安が現実に起こることなのかを解説していきます。

迫り来る老後不安①・・・年金破綻、受給開始年齢は70歳?

日本の公的年金の財源は、
①年金保険料
②積立金から得られる運用益
③国庫
の3つで成り立っています。
この年金制度ができた当初は、生産人口が年々増え、年金保険料も増えていくものと考えられていました。
ところが、近年の少子高齢化の影響で、年金保険料の徴収額が減ったため、国民年金と厚生年金ともに受給額を引き下げ、年金保険料・健康保険料の増額が年々おこなわれています。

年金の受給開始年齢の引き上げ

年金開始の年齢が60歳から65歳へと引き上げられ、今30代、40代の方が年金をもらう頃には70歳へ引き上げられる可能性があります。
福祉が充実している欧州でも年金の受給開始年齢は引き上げ傾向にあります。
年金機構がまとめた各国の支給年齢状況は以下の通りです。

世界各国の年金受給開始年齢

このように各国の年金受給開始年齢は上昇傾向にあります。
その中で日本だけが、年金受給年齢を65歳で据え置けるかと言えば疑問符がつきます。
日本は、他国に比べても高齢化が深刻な問題となっており、今後、70歳、75歳と年金受給年齢は引き上げられていくことは、必然と考えなければいけません。

迫り来る老後不安②・・・社会保障費があなたの生活を圧迫する!

日本は世界第1位の長寿国家で2015年の平均寿命は男性が83女性で88となり年々伸びています。
寿命の延長には、膨大な社会保障費が必要となり、現在は若者3人で老人1人を支えていますが、2025年には1.8人で1人を支え、2050年には1.2人で1人を支えていく超高齢化を迎えます。

社会保障費の増加を表した図

日本の少子高齢化は社会保障費を急激に圧迫しています。
今後、社会保障費(給付)は絶対に下がることなく増え続けることは確実です。

増加する社会保障費の対応策

社会保障費が右肩上がりに増大していくことに対して、私たちがおこなえる対応策はほとんどありません。
私たちにできることは
①収入を増やす
②出費を減らす
ことが対応策となります。

特に多くの方がおこなっていることは、出費を減らすということだと思います。
「本当は、高いものが欲しいけど、高いから安いものにする」という思考です。
ここで考えていただきたいことは、リセールバリューの考え方です。
20万円の車を買って、2年後に5万円で売却できるものをかうか、35万円の車を買って2年後に25万円で売却できるものを買うかを、考える必要があります。

CHECK

私は物を買う際、迷った時は価値が維持される物を購入します。
購入当初は支出が増える可能性はありますが、売却を含めたトータル収支で見ると安く購入することができるという考え方です。

老後のために収入を増やすことは、実際には非常に難しいことだと思います。
しかし、支出を抑えるための考え方を実行することで、お金を残していくことが可能となります。

迫り来る老後不安③・・・消費税30%への対応策

2014年4月1月から消費税は5%から8%に上がり、2019年4月から10%へ引き上がる予定ですが、増税後の食事情もかなり変化があったと言われています。
タキイ種苗株式会社では、増税後に「家庭の食卓」に関する意識変化を調査しています。

消費税増税により家計に影響を受けている割合は93%!
さらに食費を減らした割合は100%という結果でした。
今後10%へ消費税増税がおこなわれた場合、更に食費を減らすのでしょうか?

財務省の諮問機関である財政制度等審議会が消費税だけで国の借金をゼロにする場合、消費税を30%まで引き上げる必要があると発表しました。
消費税30%が実現した場合、食費を30%削減できるのでしょうか?

これからも、増税が予想される中で、インターワイヤード株式会社が運営するインターネットリサーチ(DIMSD RIVE)の「消費税率アップ」に関するアンケート調査では、家計を見直す場合の項目において、食費(41.5%)、外食費(38.3%)、レジャー費(31.5%)と続いており生活水準を落とすことで対応する世帯が多い結果となりました。

では生活水準をなるべく維持し、消費税増税に対応するためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか?

①保険の見直し

生命保険文化センターが実施した「生命保険に関する全国実態調査」(世帯調査)によると、1世帯あたりの年間払込保険料(個人年金保険の保険料を含む)は、平均41.6万円となり毎月34,666円払っている計算です。
夫婦2人で、医療保険も含め1万円を超えてしまっている場合は、掛けすぎている可能性が高いといえます。

保険の掛けすぎは、健康保険制度と国民年金に関する知識の不足以外ありません。
夫婦の保険料が1万円になれば、毎月24,666円も削減できます。
まず4つの保険制度を理解し、節約できるところを見極めましょう!

1.遺族年金

① 遺族基礎年金

国民年金に加入中の方が亡くなった時、その方によって生計を維持されていた「18歳到達年度の末日までの間にある子(障害者は20歳未満)のいる配偶者」または「子」に遺族基礎年金が支給されます。

遺族基礎年金受給額:年額1,004,600円(月額83,716円)

② 遺族厚生年金 

厚生年金に加入中の方が亡くなった時(加入中の傷病がもとで初診日から5年以内に亡くなった時)、
その方によって生計を維持されていた遺族(1.配偶者または子、2.父母、3.孫、4.祖父母の中で優先順位の高い方)に遺族厚生年金が支給されます。

遺族基礎年金+遺族厚生年金受給額:年額1,565,700円(月額130,475円)

2.障害年金

世帯主が障害を負って働けない場合、障害等級1級が約100万円、2級が77万2,800円を毎年受け取ることができます。

日本年金機構がその障害度合によって等級を決定します。

3.高額療養費制度

国民健康保険や健康保険に加入している場合、高額治療費に適用される制度です。
この制度があれば、高額な入院などがあっても安心です。

高額治療保障制度の詳細は下記の通りです。

高額医療費負担の割合

4.傷病手当金

病気や怪我で長期的に入院しなければならない場合、4日目から休んだ日数分の給料の3分の2相当額が支給される制度です。

②ローンの見直し

日本銀行のマイナス金利政策により、住宅ローンは史上最低金利を更新しています。
30代、40代の方はマイホームを購入されている方も多いと思います。
ローンの残高、金利等にもよりますが、見直しをすることで家計の負担を減らすことができる可能性があります。
専門家(ファイナンシャルプランナー、ローンアドバイザーなど)に相談してみましょう!

金利差の比較図

このように金利が下がると月々の返済額と総支払額も減り、大幅な節約効果が期待できます。

保険、ローンなどを見直すことで支出を抑え、生活水準を変えることなく乗り切ることができる可能性があります。

日本人の8割が「公的年金だけでは不十分」と考える理由

ここまで、節約をして増税、社会保障費の増加に対応することをお伝えしましたが、これで本当に老後不安は取り除けるのでしょうか?
節約はあくまで対処療法であり、積極的に問題を解決してくれるものではありません。

漠然とした老後不安の原因を解決しない限り不安を解消することはできません。
ここでは老後の生活費を試算し、「老後にいくらの生活費が必要なのか?」を考えていきます。

総務省「家計調査」によると、世帯主が65歳以上、妻が60歳以上の老後世帯に掛かる1ヶ月の平均支出は、平成27年度で27万5千円と算出しています。
平成23年度の26万4千円から老後の生活費が5年間で1万円(4%)上昇しました。
このままの水準では20年後(平成47年後)の老後生活で1ヵ月に支出する生活費は、平均で33万5千円が必要になると試算できます。

老後の生活費
さらに退職後は節約を心がけていても、急な出費は突然訪れます。
その急な出費に対応できるように「何に対しいくら必要」で、「老後いくら用意すれば安心なのか」を試算する必要があります。

国民年金の年間支給額の最多層は70~80万円台

国民年金は、単純に年金を納めた期間(もしくは、免除などの期間)に比例して年金受給額が決まるものです。

平均金額は男性の70万円なのに対して、女性は59万円となっています。

65歳から毎年もらえる基礎年金額の概算 = 2万円 × 国民年金加入年数

2万円×(     )年間=(     )万円/年

厚生年金 男性の受給額平均217万円

厚生年金は、国民年金の基礎年金に加えて厚生年金部分が支給されています。
厚生年金の受給額は、平均で189万円となっており、国民年金の約3倍になっています(もちろん支払った保険料も多いわけですが……)。

年間189万円といえば、月換算で15万7千円。
厚生年金で特筆すべきは、受給額の男女差。
男性の平均が217万円なのに対して、女性の平均は127万円。約1.7倍の開きがあります。

65歳から毎年もらえる厚生年金額の概算 = 会社員の生涯賃金(※)×0.55%

(    )万円 × (    )年間  ×  0.55% =(    )万円/年

※あくまで目安ですので、正確な年金受給額は、最寄りの年金事務所や日本年金機構のホームページ等でご確認ください。

老後不安の解決策

お給料は上がらず、年金不安・増税など、老後生活を乗り切るためには、ネガティブな要素が複数あります。
その中で、節約と貯金だけで老後生活を乗り切ることは困難です。

残された道は収入を増やす以外に有りませんが、労働所得を増やすことには限界があります。
本業の収入をメインとして、老後の不安を解消するために、幾つもの副収入を生むシステムを早く構築することが重要です。
皆さんの考えにあった投資をおこない、副収入を得ることが老後不安の解決に向けた第一歩ではないでしょうか?

これは主な投資商品をまとめたものです。
多くの方がおこなっている青いエリアの運用資金の一部を、緑またはピンク、黄色のエリアにある投資・投機商品へ振り分けることで、老後不安を解消していきましょう!

金融商品の図

まとめ

1.各国の年金受給年齢は引上げ傾向にあり、日本も同様に年金受給開始年齢は上がる。

2.社会保障費の増大と増税の対処法は①収入を増やす②節約する以外ない。

3.固定費を節約することで、生活水準を落とさずに消費税増税に対応する。

4.老後不安への対処法の第一歩は、将来の支出と必要資金を把握し、積極的に行動する。

老後の生活を送るうえで、年金制度は必要不可欠な収入源です。
また、その財源として消費税、年金保険料、社会保障費が増えてしまうのも仕方のないことです。
しかし、ほとんどの方が不安と感じている通り、年金制度が10年後20年後にどのようになっているかはわかりません。
だからこそ、「年金以外の不労収入」が必要です。

これからは「自己責任」の時代。どんな資産運用にもリスクはつきものです。
しかし、お金を金融機関に預けてもほとんど増えない昨今、老後生活の最大のリスクは「行動を起こさないこと」です!

遠藤 裕史

遠藤 裕史

大学卒業後、渡米し現地の大学院にてMBAを取得。現地新聞社で4年間働き、事情により帰国。その後、広告代理店を経て、2016年1月よりメディア・マーケティング担当として現職へ。