
みなさまこんにちは!
ストレージ大家ひらです。
今回でじるるでコラムを書かせて頂いて20回目となります。
早い物ですね。
引き続きよろしくお願い致します。
引き続き不動産投資最初の洗礼にして最大の罠である
「表面利回りの罠」について説明していきます。
今回は不動産投資の中でも最大級に重要なキャピタルの組み込みです。
今回から2回に分けて説明していきます。
目次
キャピタルとインカム
キャピタルゲインというのは購入した価格より高く売れて売却益が出ることを言います。
キャピタルロスというのは購入した価格より安く売れて売却損が出ることを言います。
インカムゲインは収益物件で言うと家賃や駐車場、自動販売機などからの収入です。
面白いことにインカムロスという言葉は存在しません。
インカムロスは通常発生しないということなのでしょう。
収益物件でもインカムロスはさすがに滅多なことでは発生しません。
元金返済含めて支出が上回る状況はあるのですが、
ローンがない場合に支出が収入を上回るケースは希です。
元金の保全が投資において最大に重要なこと
私が常日頃言うのは、
「投資で重要なのは1に元金、2に売却理由」
です。
ここでいう元金について、詳細に説明しておきます。
例えば手取りで年10%の投資を考えてみて下さい。
10年後には100%です。
つまり、普通なら倍になると考えますよね?
なぜなら銀行の預金口座がそうですし、
株式やFXももちろん元金を除いた利回りで言います。
不動産投資では元金を考えない
ところが、
ここが本当に不動産投資の嫌らしいところで、
実は不動産投資の利回りの場合、元金は考えていない
のです。
どういうことかと言うと、
元金が減っても増えても最初の投資金額に対して10%インカムゲインがあれば、
利回りは常に10%と言うのです。
10年後に例えば物件価格が50%になっていたら、実際には50%、元金に対して1.5倍です。
年5%だったことになります。
100% x 10% x 10年 – 50% = 50%
元金の扱いには大きく2種類の投資がある
元金を考えない投資は不動産投資の専売特許という訳ではありません。
むしろ利回りの考え方にはこの2つが存在します。
私が投資している動産投資であるコインパーキングもセルフストレージも元金は考えない利回りです。
ちなみに以下のようなひどい投資も世の中には存在します。
100% x 10% x 10年 – 95% = 5%
これでは投資しているだけ意味がありませんよね。
もっと一般的な投資で言うなら、投資信託がそうです。
配当をもらっても基準価額が下がっていて、実は取り崩しているだけ、
という一部の投資信託の実態は、
一時期新聞を賑わせていました。
利回りが同じ条件で無ければ比較できない
しかし、元金を考えない利回りは一般的な感覚でしょうか?
おそらく預貯金のような元金を除いた利回りで出すのが普通の方の感覚のはずです。
だから投資信託の毎月分配型も社会問題になりました。
一方では元金を除いた利回りで計算し、
一方では元金を含めた利回りで計算していては、
どちらの投資がより優秀か比較することができません。
つまり預貯金のような利回りを正しいとするならば、
不動産投資の利回りに、
必ずキャピタルゲイン、あるいはキャピタルロスを組み込まなければ、
利回りとして意味が無い
のです。
実際のキャピタルの組み込み
上記は購入後1~2年は物件価値の下落は緩やかですが、3年目~一気に物件価値が下落して行くイメージを想定しています。
4年目のトータル手残りはわずか70万円で、5年目はインカムゲインが完全に消えてマイナスです。
実はこういった想定の物件はよくあります。
このトータル利益こそ、不動産投資における本当の利回りです。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございまいした!

ストレージ大家ひら

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