【第8回】不動産投資のトラブル実例(家賃保証・管理会社の滞納・倒産・夜逃げ)

加藤隆さんアイキャッチ画像

札幌:ひばりが丘駅近物件。
その物件は、普段お世話になっている賃貸管理会社B社の仲介で購入した物件ですが、販売・建物管理・賃貸管理は同一会社SG社で、一括借上げの家賃保証付きでした。

ところが、時々、家賃の入金が遅れだしたのです。
やれ、社長が海外出張中だ、体調不良だとか、色々な理由を付けていました。

そのうち、不況による業績悪化で家賃を下げて欲しい、という手紙が届き始めました。
私所有のひばりが丘駅近物件は比較的順調だったようですが、他の物件が足を引っ張っているとのことでした。
暫く様子を見ていましたが、そのうち、滞納期間が長くなりました。
その物件には管理組合もなく、管理もずさんで、いいようにやられているようでした。

階段の手摺も錆び放題とのことです。
B社の発案もあって、各所有者宛てに実情の手紙を出すことにしました。
すると、SG社の代理人弁護士の方から、配達証明付き内容証明郵便にて、
「名誉棄損だ。2週間以内に書面で謝罪しなければ法的措置を取る!!」
という連絡がきました。
私の方も、B社の顧問弁護士と相談をしましたが、こちらは事実を述べただけで、名誉棄損をしているわけではないので、静観することにしました。
向こうも、分が悪いと判断したのか、その後、音沙汰はありませんでした。

一般の人は、弁護士からの配達証明付き内容証明郵便というだけでビビるらしいのですが、私の方は、出すのも貰うのも、初めてではないので、割と冷静に対応しました。
その後も滞納が続き、私は、宅地建物取引協会、高層住宅協会等、公的団体に連絡をし、事情を話した上、指導をしてもらいました。
すると、すぐに、先方からお詫びの連絡が入り、入金されました。
しかし、ほとぼりがさめると、又、滞納が始まりました。
管理業務の方は主管官庁が不明確で、強制力にも限界があるようです。
やがて、ぱったりと連絡が取れなくなりました。

事実上の倒産・夜逃げです。
そして、聞いたこともないT社から、今後はT社が引き継ぐことになったという連絡がきました。
管理契約書の案はこちらにかなり不利なものでした。
家賃は安いし、契約はいつでも一方的に打ち切れる内容でした。

私は、B社にお願いし、実態を調査してもらいました。
まず、実際の入居者はおり、家賃はきちんとSG社宛てに払われているらしいということ。
SG社の本社は大阪で、まだ残留部隊もいるとのこと。
B社にSG社の残留部隊を見つけてもらい、T社と共に交渉してをお願いしました。

実入居者からの家賃は、今後、直接B社経由で私に送金してもらうこと、少なくともT社に引き継いだ後の家賃は即刻、B社で経由私に支払うこと等です。
T社に引き継ぐ迄の家賃、敷金はあきらめざるを得ませんでした。

その後、私が直接管理組合の立上、建物管理会社変更等と動いてもいいのですが、なにぶん、物件は札幌、私は東京在住ですので、困難です。
そこで、当該物件は、札幌の知り合いのMさんに譲渡しました。
但し、同額での買戻し条件付きです。
Mさんは一所有者として、管理組合を立上、建物管理会社をT社ではなく、B社としました。
そのおかげで、やっと順調に動き出したのです。

【まとめ】

不景気な昨今では、家賃保証会社も滞納・倒産・夜逃げということもあり得ます。家賃保証会社がなくても入居が安定した物件を選ぶことが重要です。

■第4期:バブル崩壊後(2000年8月~2003年9月)B社時代・・・(区分所有マンション:札幌8戸

加藤 隆
バブル崩壊を生き抜いた現役最古参のサラリーマン大家さん。 所有物件100戸、実践的・総合コンサルティング系マルチタイプ投資家。 不動産経営を通じ、サラリーマンの経済的・時間的・精神的自立を提唱する。