【第15回】表面利回りの罠⑧~様々なランニングコスト~

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みなさまこんにちは!

ストレージ大家ひらです。

引き続き不動産投資最初の洗礼にして最大の罠である
「表面利回りの罠」について説明していきます。

今回は、今まで扱ってきていない細かいランニングコストについて、
説明してしまいたいと思います。

余談ですが、前回のコラムで書いた私が好んで使う半自主管理ですが、
今年購入した戸建てで、半自主管理に今回も成功いたしました。
今月1日からの入居ですでにいくつかトラブルがありますが、
今のところ上手に半自主管理ができています。
半自主管理に関してはまたクローズアップできればと思います。

ランニングコストの考え方

その前に再度の確認ですが、
不動産投資の表面利回りにはランニングコストが全く引かれていません。
当然ランニングコストが思っている以上にかかれば、
実際の手残りは想定以上に低くなり、
賃貸経営は失敗することになります。

自分の物件が結果的にいくら手残りを出すのか見極めるには、
確かにこのランニングコストをキッチリ洗い出す必要があります。

今回扱うランニングコスト

第12回ではライフラインの維持に関するランニングコスト、
第13回ではその他の必需品となっている設備、
第14回ではランニングコストでも特に大きい管理費、

について扱ってきましたが、
今回の第15回では今まで出してこなかった、
その他のランニングコストについて一挙に扱ってしまいたいと思います。

ただ小さな額のものや不定期な支出まで含めると膨大になりますので、
日々運営している身として気になるものをピックアップしていきたいと思います。

広告宣伝費(AD)

まずは広告宣伝費です。
通称ADと言われています。
賃貸業界に関わっていない人間にはわかりにくいかと思います。

最初から説明するのは非常に大変なので、
今回はまず家賃の1ヶ月分程度の費用が
客付けのための費用として別途必要となってきている、
という点だけご理解ください。

肥大化しているAD

このADという費用は地域によってまだ格差が大きいですが、
現在ではかなり必須になってきています。
(礼金が取れなくなってきていることにも関係しています)

そしてこのADは賃貸需要のバランスによって左右され、
地域によっては家賃の半年分も必要になっています。
ここまで肥大化すると賃貸経営自体の成否を左右する存在になります。
実際ADの高さで賃貸経営が成り立たなくなった人の話は聞きます。
本当に危険な経費です。

電気代

各世帯ごとの電気代は賃借人が支払うのが通常ですが、
共用部の電気代はオーナーが支払います。
(共用部の電気代が発生しない物件も中にはあります)

共用部が暗くて常時点灯しているようだと割りとこの電気代もバカにはなりません。
しかし大きいのは動力電源であるエレベーターや浄化槽などの電気代です。
1万~万単位で費用が発生し、
特に空室率が高いとかなり賃貸経営上負担になります。

また、シェアハウスや、古い宿舎のような形式の建物ですと、
各部屋の電気代が分別管理できていなくて、
家主がまとめて支払っているケースもあります。

自動販売機

意外に見落としがちなのが自動販売機です。
自動販売機は電気代が毎月固定経費のようにかかります。

現在は省エネ型の機種が多く月に2~3千円程度の電気代です。
省エネ型でない機種やスリム型はもっと電気代がかかります。

最も自動販売機に関しては、
電気代を上回る手取りがあれば良いだけの話なのですが。

ところが1つ厄介なことがあります。
それは自動販売機の売上は表面利回りに売上として加算されることが多いことです。

ガス代

家主が負担するガス代が発生する建物は実は多くはありません。
共用部でガスを使用するケースだからです。

私の所有物件のケースでは、池袋の風呂なしアパートの共用部に、
シャワールームを設置したことがあり、
この時家主負担のガス代が発生しました。

また電気と同様に、シェアハウスや寄宿舎タイプのような古い建物でも、
分別管理できていなくてオーナーの一括負担であることがあります。

上下水道代

ガス代と同様です。
共用部に洗車用やペットの洗い場などを提供しているケースです。

池袋のシャワールームもです。
ただ、洗車用などの共用の水道は最近では閉鎖しているケースも多いです。

また、最近私の所有物件の1つが浄化槽から公共下水道に切り替わりました。
当初の契約が浄化槽は家主負担だったため、
公共下水道の費用も既存入居者の場合は家主負担として、
新しい契約者から借り主負担に切り替えようと思っています。
こういうケースで家主負担の下水道代が発生することもあります。

インターネット無料

インターネット無料は私も導入します。
中古のRCでも購入後導入しましたし、
新築のマンションにも建築時から導入しました。

多くの場合「インターネット無料」と謡い
入居者に負担させないのを売りとしているサービスなので、
回線費用はオーナーが負担します。

一方、これは大変残念なことなのですが、
インターネット無料による実質家賃値下げ効果は、
あまり実感されることはありません。

外部駐車場

案外忘れがちでかつ賃貸経営失敗につながるくらい怖いのが、外部駐車場です。

車社会のエリアでは駐車場の確保は賃貸経営の必須条件です。
ファミリー向け物件では1世帯に対し2台分の駐車場を確保しないと、
客付けがネックになることも珍しくありません。
それらを敷地内に設けていない集合住宅は大変多いです。

その代替策としてよくやるのが近隣の駐車場をオーナー側で借り上げておくことです。
物件とは別に駐車場スペースを借りているという訳です。

その費用も当然、敷地内の不足台数が多い物件ほど大きくなります。
特に一括でまとまった台数を押さえているケースは負担が大きいです。

この外部駐車場は賃貸経営上必須で、
引き継がない選択肢は実質無いと思ったほうが良いでしょう。

にも関わらず、表面周り上全く計算には出てこないので、
この外部駐車場費用がネックで賃貸経営に失敗した人の話も聞いたことがある位です。
外部駐車場費用は隠れ賃貸経営失敗要因です。

表面利回りの問題点

今回のコラムを通して改めて表面利回りの問題を考えてみましょう。
今回とりあげた例えば自動販売機や外部駐車場は、
経費もかかりますが売上も入ります。

当然経費以上に売上があれば良い問題なのですが、
実は表面利回りにはこの売上だけが入り経費は入らないのが問題です。

気をつければ回避できる

これら表面利回りの問題点は自分で気をつけて情報提供してもらい、
実際の利回りに直す作業さえすれば、
問題にはなりません。
つまりこの作業こそが表面利回りという罠を回避し、
本当の利回りを出していく作業そのものなのです。

もっと巧妙な表面利回りの罠へ

本当の利回りを出すための必要経費の話は今回のコラムで一旦終わりです。
次回はもっと面白い、
そしてだからこそ巧妙な表面利回りの罠について
皆様に知ってもらえればと思います。

もうしばらくこの不動産投資最大の罠である表面利回りの罠に
お付き合いください。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございまいした!

 

ストレージ大家ひら

ストレージ大家ひら

様々な不動産投資を一通りやっている雑色系大家さん。始めた時から業者さんみたいと言われますが普通の大家です。投資の本質は歪みであり、トータルの利益を常に注目しています。最近の物件選定は都心回帰、新築回帰。運用目標は年24%、セルフストレージ投資も100室以上所有。