表面利回りの罠⑱~表面利回りの鬼子~

みなさまこんにちは!

ストレージ大家ひらです。

引き続き不動産投資最初の洗礼にして最大の罠である
「表面利回りの罠」について説明していきます。

表面利回りの罠というのは日常的に仕掛けられています。
しばらく今回もまた表面利回りの罠を俯瞰して見たいと思います。

都心で利回りが高い理由は限られる

都心物件で利回りが高い物件は理由が限られてきます。
人口流入エリアで地価が高く資産性が高いためです。
そんな都心エリアで少しでも利回りが高い物件は、
殆どの場合7つのパターンに集約されます。

1.再生物件
・全空
・心理的瑕疵
・物理的瑕疵
・土壌汚染
・不良入居者
 etc

2.違法建築,適合不適格
・再建築不可
・建坪率オーバー
・容積率オーバー
 etc

3.特定用途物件
・シェアハウス
・民泊用
・テナントビル、一階テナントなど

4.利回りが操作されている物件
※これは大量にあるので代表例のみ
・エレベーター有り
・外部駐車場費用有り
・浄化槽、汚泥引き抜き
・実績のない物件
・新築竣工前で競争力のない間取りや駐車場無しなど
・コンテナやバイクボックスなど置いただけで利回りに加算
 etc

5.条例に掛かる物件
・がけ条例
・長屋条例
 etc

6.借地、底地(所有権無し)

7.狭小土地,狭小間取り

圧倒的に数が多いのも
再建築不可(2),シェアハウス,民泊(3)、借地(6)、狭小土地か狭小間取り(7)の4つです。
前回コラムで取り上げたのは、このうち2番ということになり、
今回取り上げるのは3となります。

シェアハウス

シェアハウスというのは、
ご存知の方が多いとは思いますが、
例えば戸建ての各部屋に1人ずつ入居し、
トイレ・風呂・キッチンなどの水回りを共同で使用する、
共同生活のスタイルです。

シェアハウスは表面利回りの罠の鬼

このシェアハウスはえげつなく表面利回りを上げる存在としては本当に優れた存在と言って過言ではありません。
私の口癖である「小さく割れば割るほど利回りが上がる」法則で言えば、
各部屋に水回りがない居住空間のみなのですから。
戸建ての各部屋を思い浮かべてもらえればと思います。

さらにシェアハウスには、水道光熱費などを大家が支払うため、
これら費用が家賃に含まれます。
この狭小なスペースと共益費込みの家賃から表面利回りを押し上げるには鬼のように強い、
まさに表面利回りの罠のためにあるかのような存在がシェアハウスなのです。
シェアハウスを使った表面利回りの罠の詳細は、26日の楽待コラムに書きましたので、お読みいただければと思います。

「不動産投資の醜い現実シェアハウス商法」
https://www.rakumachi.jp/news/practical/215916

区分とシェアハウスは共益費の罠の双璧

シェアハウスの大家の手元に残らない共益費などまで
まるで本当の収入のように扱い利回りに入れてしまうのは、
私のコラムをお読みの読者の方々ならお分かりかと思いますが、
不動産投資全体の理屈に合わないしきたり、罠そのものです。
多かれ少なかれ全ての物件にこの表面利回りの罠は仕掛けられていて、
特にこの共益費の高さで言うならば、
強制的に『修繕積立費+管理費』を引かれる区分も似たような構図です。

民泊

そしてここ数年特に多くなったのが民泊です。
民泊というのは、ホテルのように1日単位で貸し出すサービスです。
実はこれも「小さく割れば割るほど儲かる」という私の法則に入っています。
そう、小さくすれば利回りが上がるのは空間だけではありません。
時間もそうなのです。

シェアハウス・民泊共通の罠①

シェアハウスとここ近年一気に増えた民泊は、
例えば都内の戸建ての利回りを手っ取り早く上げるには、
絶対的に優れています。
極端な話、何もしないまま、
「シェアハウス向き」
「民泊向き」
と謳って、満室想定、高稼働率想定で、
利回りを上げてしまって売ればいいのです。

シェアハウス・民泊共通の罠②

例えば一般に貸したら10万円の戸建てを、
民泊やシェアハウスにした場合は、
1部屋につき4万円で6部屋24万円になるとできれば、
利回り10%のものが24%になる訳です。
しかし実際には絶対にそこまではいきません。
なぜなら絶対に運営に必要な共益費やルームクリーニング代や管理費が入っていないし、
稼働率も100%ということはないからです。

どんな物件もシェアハウスや民泊のようなアイテムを使えばたちまち超高利回り物件に早変わりします。
しかしそれはただの机上の空論の場合も多々あるのです。

そう、ありえない想定利回りを出し売り抜く、
これこそが初心者を食い物にする表面利回りの罠そのものなのです。
絶対引っかかってはいけない罠です。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました!

ストレージ大家ひら

ストレージ大家ひら

様々な不動産投資を一通りやっている雑色系大家さん。始めた時から業者さんみたいと言われますが普通の大家です。投資の本質は歪みであり、トータルの利益を常に注目しています。最近の物件選定は都心回帰、新築回帰。運用目標は年24%、セルフストレージ投資も100室以上所有。