表面利回りの罠⑮~長期修繕費用の組み込み②~

みなさまこんにちは!

ストレージ大家ひらです。

引き続き不動産投資最初の洗礼にして最大の罠である「表面利回りの罠」について説明していきます。

今回はやっかいな長期修繕費用について、前回に引き続き扱いたいと思います。

長期修繕費用が招く負のスパイラル

長期修繕費用は、実需需要の塊である分譲マンション系でも、
長期修繕費用の徴収や運用、そして修繕費用の不足などで問題になっていることがよくあります。
特に歴史の浅いハイタワーマンションでは社会問題となって昨今扱われているのを地上波のテレビでもよく見かけます。

賃貸の場合は、大家が一人でこれを背負い切れなければ、大規模修繕の話は破綻します。
実際、かなり多くこの行き詰まった状況は町中で見かけます。

大家が毎月の家賃を給料の代わりのように使ってしまい、
階段はサビだらけで建物はボロボロ、
家賃勝負で家賃が下がるという負のスパイラル物件です。

大規模修繕のスパンと怠ると高くつく問題

大規模修繕はだいたい10~15年でやるのが普通です。
ですが、20年やっていないような建物も多いのが実際だと思います。

もし大規模修繕を怠ると、
当然雨漏りなどの原因になります。
賃貸では即退去につながっていったり、
より大きな修繕費用となってのしかかってくる話になります。
先に書いたような家賃の下落にもつながり経営上命取りにもなります。

実際、そういった何もメンテナンスしていない建物が、
その分二束三文で売りに出されるのは実によくあることです。
そのお代はとても高くつくことになります。
そして、私達の仕事はそういった物件を安く買い、再生させることでもあります。

耐用年数超え売り物件問題

もし、皆様が収益物件を検索しているのだとしたら、
木造を中心とした法定耐用年数間近か、超えたばかりの物件が多く出ているのに気づくと思います。

原因は法定耐用年数などに絡んだ様々なものがあります。
そのうちの1つに、この長期修繕費用の問題があります。

先に書いたように、まっとうな大家ならこの長期修繕費用は自分で積み立てて、分別管理しなくてはなりません。
しかし、その費用をいざ使う段になると、もったいなくなるのです。
自分のものにしたくなるのです。
築20年とか、正確にはそろそろ大規模修繕の頃合いの建物といのうは、
これも大きな理由となっている可能性があることを覚えておいてください。

有耶無耶にされる大規模修繕費用

その前提となっているのが、
実はこの長期修繕費用を利回りに組み込んでいない、
ちゃんと組み込めない、という事情があります。

例えば、1度も大規模修繕をやっていない建物が売りに出されたのなら、
そこには売り主が大規模修繕費用を自分のものにしようとしている構図がある訳ですが、

(あるいは初めから大規模修繕費用を貯めていない)
逆に買主側も、大規模修繕が終わっている建物であってもその分高く買ってくれる訳ではないからです。

本来は大規模修繕が何年前に行われたかによって、
その分の費用も売値に反映されるべきです。
しかしそれをしない別の買い手によってそれは阻まれます。

私自身、RCの陸屋根のシート防水を110万以上かけてやり直しましたが、
(元々200万の見積もり。安くやるやり方があります)
正直このお金を回収できるとはとても思っていません。
本当に大規模修繕などやった者損の世界で、
本当にやるせない気持ちですが、それは有耶無耶にされます。

大規模修繕費用によってブレる利回り

この大規模修繕費用が購入後1~2年で発生する建物など珍しくはありません。
つまり購入時にこの費用も組み込んでおかなければ利回りは狂います。
つまり物件の中に負の負債を抱えているか、負の負債を抱えていないか、
といった違いが中古にはあるのです。

本来はこの長期修繕費用が例えば15年に1度必要であるならば、
何年前に長期修繕をやったかによって、
○/15年の割合で買値にプラスする必要があります。

そうでなくとも、長期保有するつもりであれば、
何年後かに発生する大規模修繕費用の積立を利回りの中に組み込み、
そして何よりその分の資金計画をしてその時にクリアしなくては、
賃貸経営は失敗します。

表面利回りには当然のことですが、こんな大問題も組み込まれてはいません。
その他のリフォーム費用などもそうなのですが、
大規模修繕費用は即キャッシュアウト、負のスパイラルに直結する、
表面利回りの罠の中でも大問題の1つなのです。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございまいした!

ストレージ大家ひら

ストレージ大家ひら

様々な不動産投資を一通りやっている雑色系大家さん。始めた時から業者さんみたいと言われますが普通の大家です。投資の本質は歪みであり、トータルの利益を常に注目しています。最近の物件選定は都心回帰、新築回帰。運用目標は年24%、セルフストレージ投資も100室以上所有。