【第23回】表面利回りの罠⑭~長期修繕費用の組み込み①~ 

みなさまこんにちは!

ストレージ大家ひらです。

引き続き不動産投資最初の洗礼にして最大の罠である「表面利回りの罠」について説明していきます。

今回はやっかいな長期修繕費用について、2回に分けて扱いたいと思います。

別格の長期修繕費用

長期修繕費用、あるいは大規模改修費用は、
不動産収益物件の必要経費の中でも別格、
特別な位置にあります。
特別な理由は主に2つの理由によります。

(1)金額が他の経費に比べて大変大きいケースが多い

(2)長期修繕費用は必ずしも発生するとは限らない

本来コラムでもランニングコストに入れる考えもありましたが、
表面利回りの罠後半に別立てで持ってきたのはこれが理由です。

長期修繕の内容と施工費

長期修繕で行う主な施工は、
なんといっても防水のやりなおしです。

屋根や、壁のコーキングの打ち直しなどです。
このため多くは足場を組む必要が出てきます。
足場を組むだけで結構な金額が必要で、
まして背の高いビルだと足場だけで数百万単位でかかってきます。
実は中には足場を組まないでやることで、この長期修繕費用を抑える会社があるくらいです。

長期修繕費用の割合

他にもRCなら陸屋根のシート防水のやり直しには、まとまったお金が必要です。
私のマンションも数か月前にやり直したばかりで、
100万単位の費用が平然と掛かります。

いくら掛かるかは鉄筋コンクリート造(RC)か木造か、
もちろん建物の規模により依存しますが、
RCの方が、規模が大きい分お金が掛かる傾向にはあります。

ただ、木造は確かにRCに比べると比較的安い傾向がありますが、
元々建物の価格が違うので割合的には遜色ないイメージが私にはあります。

言えるのはRCでも木造でも、
『一般的なリフォーム費用とは訳が違うまとまった出費である』ということです。

社会問題になっている大規模改修費用

この長期修繕における大規模改修費用の負担額は社会問題になっています。
皆様も目にされたことがあることと思います。

代表的なのがハイタワーマンションです。
先に書いたように足場を組むことそのものが大変大掛かりな作業であり出費です。
ハイタワーマンションは歴史が浅く、
今まさにこの大規模改修の時期に入ってきている建物が出始めていて、
その多額な出費に、そもそも積み立てた額だけでできるのかできないのか、
といった問題が巻き起こっています。

大規模改修費用と長期積立

ある意味、国が持つ道路や水道管のようなインフララインの老朽化、
その費用をストックしていなかった問題と同じだと思います。

ハイタワーマンションは管理組合で実需の人たちが寄り集まっています。
そんなところでも大問題になっている大規模改修費用です。
大家はこれを一人で賄わなければならないのです。
十数年に渡り、毎月入ってくる家賃から一定額を大規模改修の費用にとっておく
というコントロールを、一人でやりきらないといけないと言うことです。

強制的に取られる修繕積立金

ある意味オーナーの集まりの実需マンションで今問題になっていることを独りでやるわけですから、
どれだけ難しい話かわかるかと思います。
そもそも大規模改修費用を経費の一部として利益から隔離し、
そのお金には決して手を付けないようにしなくてはなりません。
その長期修繕費用以上の収入もその期間に渡り常に保持しなくてはならないのです。

実需向きのマンションではどうしているかと言うと、
管理費と修繕積立金という2つの出費が毎月強制的にあります。
この中の管理は日々のもっと細かい管理やメンテナンスですが、
修繕積立金の方がこれにあたります。
つまり実需向きマンションでは強制的に徴収しています。

これが賃貸用のマンションなどになると、
大家が一人でやることになる訳です。
もし大規模修繕に失敗すれば、
入居者はもっと綺麗で管理されていて同じ家賃のマンションに引っ越してしまうだけです。

後半に続きます。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございまいした!

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ストレージ大家ひら

ストレージ大家ひら

様々な不動産投資を一通りやっている雑色系大家さん。始めた時から業者さんみたいと言われますが普通の大家です。投資の本質は歪みであり、トータルの利益を常に注目しています。最近の物件選定は都心回帰、新築回帰。運用目標は年24%、セルフストレージ投資も100室以上所有。